ほとんど私のライフワークとなりつつある、日本全国の民芸館めぐり。
今まで訪ねた民芸館およびそれに類するところは、次の通り。
・日本民藝館(東京です)
・益子参考館
・静岡市立芹沢銈介美術館
・京都民芸資料館
・河井寛次郎記念館
・アサヒビール大山崎山荘美術館
・倉敷民藝館
・大原美術館工芸館
・熊本国際民芸館
いやぁー、こうして並べてみると地味さ爆発ですが、
そんな地味なよさがわかるようになったのですから、大人になるのも悪くないですね♪
あっ、民芸って何?って方もいらっしゃいますよね。
説明の前に、まずはブツをご覧いただいたほうがわかりやすいでしょうか。
人気がある窯のものをいくつかご紹介します♪
小鹿田焼(大分県) / 4.5寸飯碗
1,575円 BEAMS Online Shop
出西窯(島根県)/ コーヒー碗皿
3,465円 BEAMS Online Shop
小代焼ふもと窯(熊本県) ポット
6,090円 楽天
読谷山焼・北窯(沖縄県) 9寸皿 菊花唐草
7,350円 楽天
見たことありますでしょうか?
どれも素朴な中に端正な美しさがあり、心惹かれます♥
民芸はけして高いものではないので、
新婚さんとか、変な食器を間に合わせで買うよりも
出西窯なんかをちょっとずつ集めていくのはとても素敵だと思いますよ♪
では、私の理解の範囲で、民芸とは何ぞや?をご説明させていただきます。
柳宗悦(やなぎ むねよし)さんという、加藤芳郎さんみたいなお顔の方がかつていらっしゃいました。
バタフライ・スツール
45,150円 楽天
などで有名な、柳宗理のお父さんです。
宗教や哲学、美術などに造詣が深く、卓越した美的センスを持った方でした。
そんな彼とその仲間たちは、
それまでにない新しい切り口の美を発見したのです。
「庶民が使ってる日用品ってさ、
よくよく見たらすげーいいのあるじゃん(興奮)!」
・・・言い換えますと、それまで美の対象として見られることのなかった
無名の職人が作る日常品のなかに美を見出したのです。
「健康な美」や「平常の美」がそこにある、と。
1925年、彼らがこの新しい美の概念を
キャッチーに伝えるために作った言葉が「民藝」です。
「民間の工芸品、民衆的工芸品だから・・・『民藝』がよくね?」
そして、彼らは日本各地の手仕事を調査・蒐集したり、指導をしたりして、
「暮らしの美」を啓発する民芸運動は全国に広まっていったのでした。
作っていた側からすると、こんな感じだったのではないでしょうか↓
「別にデザインとか意識して作ってなかったのですが、
柳先生という方がいいとおっしゃるのです。
はい、正直うれしいです。ご指導を受けて、もっとよくなるよう頑張ります。
・・・でもオレ、作家じゃねぇし。」
そう、民芸とは己を表現しようとする作家の作品ではないのです。
その虚心さに「健康な美」や「平常の美」が宿り、人々の心を打つのでしょうね。
そして長い時を経て、2005年ぐらいからなのでしょうか、定かではありませんが、
再び民芸の人気が高まってきたのです。
Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2008年 11月号 琳派と民藝を知っていますか?
880円 Amazon.co.jp
Fennica style book―北欧から民芸へ、フェニカが提案する豊かな暮らし 2008年10月発行
1,680円 Amazon.co.jp
フェニカというのは、BEAMSのブランドで、
洋服から食器、インテリアまで、ライフスタイルを提案しています。
BRUTUS (ブルータス) 2010年 7/15号 民芸とみやげもん
650円 Amazon.co.jp
などなど、コジャレた雑誌やブランドで注目されるようになりました。
私はというと、偶然にも時を同じくして、
何の気もなく訪ねた京都の河井寛次郎記念館で民芸と出会い、魅了されるようになりました。
民芸はその間、約80年、ずっとあり続けたのに不思議なものですね。
時代が一回りして民芸に追い付いた、ということでしょうか。
というわけで、現在の民芸業界は、かなりのご年配の方と30代を中心とした若者という
おもしろい年齢構成によって成り立っています。
いつもはひっそりとしている日本民藝館がめずらしく賑わう、
年末の展示・即売会で客層をウォッチしてみました♪
(すべて勝手な推測です)
・民藝業界○十年 おじいさま方 ループタイ率高し:30%
愛読雑誌
民藝
・資産はございますけど華美は好まない家風ですの 大奥様方:30%
愛読雑誌
暮しの手帖
900円 Amazon.co.jp
・・・久しぶりに本物の「ごめんあそばせ」を聞きました!
・オンライン民芸ショップオーナー 30代:20%
愛読雑誌
SOTOKOTO (ソトコト)
800円 Amazon.co.jp
・ナチュラル・ほっこり系女子:10%
愛読雑誌
ku:nel (クウネル)
680円 Amazon.co.jp
・ビームス フェニカ系 コジャレ男子:10% (←私は気持ち的にはココ)
愛読雑誌
Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス)
880円 Amazon.co.jp
少し話がそれますが、
47都道府県それぞれの魅力を見出して伝えようという、
ナガオカケンメイさんのすばらしい活動も、現代版民芸運動といえましょう。
以上、今回は私なりの民芸運動をしてみました。
本当は、このGWに行った松本民芸館をご紹介しようと思ってたのですが、
長くなっちゃったので、それはまたの機会に。
お楽しみに~♪
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